こんにちは!院長の渡邊です!
連日の雨模様ですがいかがお過ごしでしょうか。
今月に開催を控える東京オリンピックの出場内定選手がほぼ決まりつつあります。この難しい状況でコンディションを整え、素晴らしい成績を修められている選手たちには脱帽の思いであります。開会に際して様々な意見が飛び交っておりますが、開催して良かったと思えるように皆で協力できたらいいなと個人的には感じております。
本日は性感染症についてお話いたします。
性感染症(Sexually Transmitted Diseases :STD)は性行為による感染症の総称です。
性行為は膣性交のみを意味するのではなく、口腔性交や肛門性交なども含みます。
近年では咽頭粘膜に潜伏する淋菌やクラミジアが問題となっております。
一般的には複数名のパートナーがいたり性行為の頻度が増えることで感染する確率は上昇しますが、特定のパートナーのみであっても決して感染リスクがないとは言えません。
なぜなら、自身とパートナー、それぞれの過去に性行為の経験があればリスク因子となるからです。
このように性感染症はとても身近なところに潜んでますが、性行為は私たちが生きていくためのとても大切な行為ですので、正しい知識を持っておく必要があります。
感染経路は性行為による接触感染であり、空気感染や飛沫感染などは起こりません。
入浴・握手・コップの回し飲み等でも感染しません。
接触しないために性行為の際にコンドームを用いることが最も簡便で適切な予防になりますが、注意しなくてはならないのが口腔性交の際にも装着するべきであることです。
現在の性行為の文化では口腔性交時にコンドームを使用する頻度はとても少ないと推察しますが、それが元となって不妊症になったり、出産時にこどもに感染のリスクがあるため注意が必要です。
また、難治性の尿路感染症の原因として、クラミジアや淋菌は耳にしたことがあるかもしれませんがマイコプラズマ・ウレアプラズマという小さな細菌が原因菌となることは広く認知されていないと感じています。マイコプラズマ肺炎は広く知られていますが、名称こそ似ていても性感染症のマイコプラズマの原因菌とマイコプラズマ肺炎の原因菌は異なるものです。そしてまた性感染症のマイコプラズマ・ウレアプラズマは保険適用での治療が認可されていないため世間での認知が進まず、適切な検査と治療が行われないことにより難治性膀胱炎の原因として見過ごされていることも考えられます。
難治性ではありますが根気強い治療で完治は可能です。
次回にそれぞれの性感染症につき詳しく書かせて頂きます。