こんにちは!院長の渡邊です!
ついに開幕した東京2020オリンピック。
連日の大熱戦、過去最高数の金メダル獲得、若い選手の台頭、新たな種目でも堂々の好成績を残す日本人選手の大活躍!
素晴らしすぎます!感動です!お陰様でけっこう寝不足です♪
本日は血尿について話します。
血尿は尿色の変化を確認できる肉眼的血尿と、尿検査で指摘される顕微鏡的血尿に分類されます。
赤色や茶褐色の排尿を認めた際にはすぐに受診する症例が多いように感じますが、顕微鏡的血尿については数か月~数年に渡り経過をみてしまう症例が少なくありません。
血尿は腎尿路に異常が生じていることを示すサインですので、速やかに泌尿器科専門医のを診察を受けることが推奨されます。
健診や人間ドックでの尿検査は、尿糖・尿蛋白・尿潜血といった項目のみであることがほとんどです。
まずは精密な尿検査で状況を確認するべきでしょう。
その際に尿蛋白も陽性である様なら腎臓で血液から尿をろ過する糸球体という構造に炎症などを来している可能性があり、場合によっては腎臓に針を刺して組織を取って腎炎の鑑別を行うこともあります。こちらは主には腎臓内科が担当します。
腎臓より下流の腎盂~尿管~膀胱~尿道については泌尿器科の専門領域です。
血尿の鑑別項目としてまずは、尿路感染症・尿路結石症・尿路悪性腫瘍を考えます。
膀胱炎・尿道炎・腎盂腎炎・前立腺炎などの尿路感染症は、尿検査上で白血球や細菌量が増えていることを確認して診断に至ります。
尿培養検査(感染症の原因となる細菌を同定する検査)を行いつつ、適切な抗生物質を適切な日数で内服します。高熱を認めたり、疼痛症状が強い場合には点滴治療も行うこともあります。尿路感染症は治癒しても反復する例が少なくなく、残尿量が多くないか、生活スタイルに原因がないかも確認するといいでしょう。
尿路に結石がある場合、結石が尿管内や膀胱内や尿道の粘膜をを傷つけて出血を来します。尿管結石は腰や背中の痛みや吐き気などの症状を来すことが多いですが、腎臓結石やサイズが大きい結石は動きがほとんど無いため無症状のことも多いです。
まずは腹部超音波で腎臓と膀胱を確認し、さらなる詳細についてはレントゲン・CTで診断をつけます。
治療等については当院ホームページの尿路結石をご参照ください。
血尿が発見される頻度は年齢とともに増えます。その理由は、腎癌・腎盂癌・尿管癌・膀胱癌・前立腺癌などの尿路悪性腫瘍が増加するからです。
これらは血液検査や尿細胞診(尿中の細胞に悪性所見がないかを調べる検査)を確認しつつ、造影CTや造影MRI、膀胱鏡・尿管鏡で精査します。
尿路感染症・尿路結石症・尿路悪性腫瘍の3つを除外できた場合は、良性血尿であると考えます。
腎血管の奇形、特発性の出血、左腎静脈の狭窄(ナットクラッカー減少)なども一因となり、定期的な経過観察を行っていきます。
当院は軟性膀胱鏡を常備しており、傷みを感じることなく当日でも検査可能ですので、血尿に対する精査を十分に行うことができます。
お悩みの際にはどうぞお気軽にお立ち寄りください。
本日に侍JAPANが韓国を5-2で下し、決勝進出を決めました⚾
今週末は女子ゴルフの決勝も予定されており、忙しくなりそうです。
台風が日本列島に近付いているようですので、十分にお気をつけください!